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2025年第16回 高校生の「建築甲子園」
“地域のくらし-地域に根ざした新しい和室を持つ戸建の住まい”

■テーマ:「地域のくらし-地域に根ざした新しい和室を持つ戸建の住まい」
出題者 前審査委員長 堀 啓二
審査委員長 横内 敏人
横内敏人建築設計事務所代表、元京都芸術大学特任教授
日本の住まいは、地場の材料を用いた、柱・梁の木軸と建具、そして土壁・木・和紙などの自然素材でつくられた暖かみがあり開放的でフレキシビリティの高い空間でした。かつ、深い庇により日射をコントロール、縁側を介して外部と一体となった場であり、自然採光・自然通風を基本とした自然エネルギーを積極的に活かした空間でした。その空間に畳が敷きつけられた場が和室です。開放的な和室で人々は四季の移ろいを楽しみながら自然を感じながら暮らしてきました。
みなさんはよく時代劇に出てくる江戸の裏長屋は知っていますか。路地に面する「9尺×2間(2.73m×3.64m)の裏長屋」は3坪の究極の住まいです。4.5畳の畳の居室と1.5畳の竃(カマド)・流し・水がめなど水回りである土間で構成されていました。居室には、行灯・鏡台・火鉢・たんすそして枕屏風で隠された夜具があり、寝る場所であり食事をしたり憩う場所でした。畳の場である和室を多用途に使用することで可能になった家族一家が住む究極の住まいでした。土間には腰高障子の引き違い戸、居室にも障子の引き違い戸があり自然通風を確保しています。4.5畳の狭小の居室は土間を介して路地空間につながり、生活が路地に滲み出て路地はコミュニティの場になっていました。裏長屋は路地と連続することで路地を部屋の延長として利用し、空間の広がりを確保して狭さを解消していました。もう一つ、清家清さんの自邸に設けられた可動畳は知っていますか。広さ2畳、高さ約30cmのキャスター付きで縁台のようなもので移動可能です。腰掛けることもできるし床座も可能です。外に移動するとアウトドアリビングとなります。
このように日本の住宅の基本であった和室はフレキシブルな空間でありかつ移動可能な空間でした。先人たちのまさに知恵です。和室は世界で日本にしかない空間です。
今回のテーマは日本にしかない新しい和室を持つ住まいです。現在和室は日本の住まいから消えつつあるのが現状です。しかし、フレキシブルで移動可能な和室は現在でも居心地の良い場を作る要素として十分機能するのではないでしょうか。住まいはみなさんの住まう地域の環境と共にあります。地域の環境・選定した敷地を十分サーベイしてください。その地域の環境に根ざした日本にしかない新しい和室を持つ住まいを提案してください。
+α機能(店舗、事務所等の機能を持つかどうかは設計者の自由)、家族構成、構造、規模は自由に設定してください。新築、増築、建替え、リノベーション、コンバージョンなど建築形式も自由です。想像を拡げて挑戦してください。

◆審査方法・提出先(2025年度)
応募された作品は、先ず、県大会予選(都道府県建築士会単位での審査)を行います。
県大会で選抜される作品数は、県の応募総数を3で割って四捨五入した作品数が全国選手権大会(連合会審査)へ提出されます。但し、県の応募総数が1作品の場合は、その1作品を提出するかしないかを県で判断します。
*県大会予選の実施方法については、別途に各都道府県建築士会から案内します。
9月末日
学校所在地の都道府県建築士会提出締め切り
・郵送の場合は当日の消印有効とします。
・持参する場合は、土・日・祝日を除く午前10 時~午後5 時迄とします。
11月初旬 一次審査
一次審査通過校へは、連合会より通知するとともに、最終審査会でのプレゼン用動画の提出を依頼いたします。
プレゼン時間は、1校5分00秒を超えない、ファイルはwindowsで再生可能なデータファイルをDVDで提出いただきます。詳細につきましては、通知時にご案内させて頂きます。
12月初旬 最終審査
一次審査通過校より提出されたプレゼン動画を視聴し審査を実施し、優勝、準優勝ほかを決定します。
◆入賞及び賞金
①優勝1点 10万円
②準優勝1点 7万円
③審査委員長特別賞 6万円
④教育・事業本委員長特別賞、青年委員長特別賞、女性委員長特別賞、まちづくり委員長特別賞 各5万円
⑤優秀賞(最終審査に残った①~④を除く) 3万円
⑥奨励賞(全国選手権出場校の内①~⑤の受賞校を除く) 1万円
各賞に応じて賞状を監督、選手全員に贈ります。賞金および賞品を受賞チームへ贈ります。
◆入賞発表
2025年12月下旬(予定)
◆協賛企業
※五十音順・敬称略
(ご支援をいただいている法人、団体の皆さまを掲載いたします。)
◆お問い合わせ先
(公社)日本建築士会連合会 建築甲子園事務局 事業部 e-mail:jigyo1@kenchikushikai.or.jp
