2010年 第1回 高校生の建築甲子園 奨励賞 ~地域のくらし~ 審査結果発表 | 公益社団法人 日本建築士会連合会

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2010年 第1回 高校生の建築甲子園 奨励賞

エントリーNo.1
北海道札幌工業高等学校

個々・家族・地域にとって「贅沢な時間」の創造、「何かをしたくなる」住まい

監督/男性 選手/3年男子2名、2年男子2名、1年男子2名・女子3名

北海道での地域の暮らしの原点を開拓時代に求め、それを現代に活かそうと地域性を強く感じさせる提案となった点が評価できるところです。ここでは、建築計画のデザインに新しい北海道建築としての独創的なデザインが欲しかったところです。 (衛藤)

エントリーNo.4
秋田県立横手清陵学院高等学校

夕闇の夜空を艶やかに彩る浮世絵通り

監督/男性 選手/2年男子2名・女子3名

夕闇の夜空を艶やかに彩る浮世絵通り 浮世絵をモチーフにしたところは素晴らしい。東北の街並みに明かりを灯す。住宅の居住性に配慮した計画ができたならば、ベスト8に残ったでしょう。(定行)


エントリーNo.5
山形県立山形工業高等学校

自然と共に田舎に住む家

監督/男性 選手/3年男子1名

山形の田園風景を地域の特性として積極的に評価した作品で、その姿勢には好感が持てます。「田舎の昼と夜を満喫できる家」というコンセプトもとても良いのですが、この計画が、田園風景という地域性を十分に反映したものかとの疑問が残りました。 (豊永)

エントリーNo.6
福島県立会津工業高等学校

夢追い人の集合住宅

監督/男性 選手/3年女子2名

まちの活性化に着目したところは重要な視点です。個室住宅の集合と共用スペースがこの地域にどのように溶け込むのかもう少し丁寧な提案があるとよいでしょう。
(定行)


エントリーNo.8
群馬県立桐生工業高等学校

宿泊体験学習館 農業体験・木工体験のできる家

監督/男性 選手/3年男子1名

作者が居住する伊勢崎市のコミュニティーや豊かな生活をさらに向上させようとする作品です。作者の実家をベースに計画を展開したと推測される魅力ある提案ですが、計画の要となる、それぞれの建物をつなぐ広場の書き込みがもう少し必要です。 (豊永)

エントリーNo.10
千葉県立市川工業高等学校

街中を本棚に

監督/男性 選手/3年男子1名

耐震強度不足建築物の解消から始まり、文字離れの昨今に、近隣の連帯を  狙い街中図書館の提案となった点は評価できました。ここでは、対象建築物の立地や周辺環境の記述とまちとの関係性についての提案が欲しいところです。 (衛藤)


エントリーNo.11
山梨県立甲府工業高等学校

恩古知心 ~古きに恩を感じ、人の心を知る~

監督/男性 選手/2年女子3名

日記の形式で、地域に暮らすことの魅力を良く表現しています。大屋根の外観、昔の家屋をほうふつとさせる間取りなど、地域性を表現する努力をしていますが、恩古知心を伝えるところまで表現できているかとの疑問が残りました。 (豊永)

エントリーNo.14
岐阜県立大垣工業高等学校

光と人の共同体

監督/女性 選手/3年男子1名・女子1名

お住まいの地域が自然豊かで、人のつながりが大切な地域であることは文章でよく理解できましたが、建築の提案として、空間環境の表現を丁寧に表現してください。 (定行)


エントリーNo.16
富山県立富山工業高等学校

いわせの家

監督/男性 選手/3年男子3名

日記風の提案は、おもしろく地域の暮らしが垣間見せているところが評価できました。富山市が水路のまちであり、そのまちづくりがデザインされていますが、建築としてのデザイン、特に通り側の景観にも、もう一歩踏み込みで欲しいところです。
(衛藤)

エントリーNo.17
金沢市立工業高等学校

GREEN&LIGHT

監督/女性 選手/3年女子1名

都市部に環境に配慮した緑豊か住まいを創造したのだと思いますが、伝統のある地方都市に、何か異質物が入り込んだと感じます。街並みとの整合を考えるとデザインも変わるでしょう。 (定行)


エントリーNo.19
京都市立伏見工業高等学校

わたしたちの京町家

監督/男性 選手/3年男子3名・女子2名

京都ならではの課題「京町家を残すにはどうしたらよいか」に取り組み、調査し、その居住環境の改善策を提案した作品です。ただ、提案が各部屋の利用計画に止まったことは残念です。平面計画や、レイアウトなどにももう一工夫欲しかったところです。(豊永)

エントリーNo.20
大阪市立工芸高等学校

OCEAN&SUNLIGHT WITH LIFE STYLE

監督/女性 選手/2年女子2名

大阪から八丈島に引っ越し、集まって住まうという島の暮らしに集住のモデルを込めるという計画ですが、日常の暮らしからの決別の中での大胆な提案であることが評価できます。さらに、八丈島の地域の暮らしや景観との関係性の表現が欲しかったところです。 (衛藤)


エントリーNo.22
奈良県立吉野高等学校

町と人が明るくなる家(吉野町上市における新しいスタイルの町屋)

監督/男性 選手/3年男子2名

まちの変貌ぶりを分かりやすく表現しているところは興味深い。衰退したまちの活性化を目標にしているものの、2階の濡れ縁を計画だけでは提案として弱く、勝ち進むことができませんでした。 (定行)

エントリーNo.23
鳥取県立鳥取工業高等学校

テレイドスコープ蔵

監督/男性 選手/3年女子1名

蔵の多い鳥取で、風景を映すテレイドスコープを蔵に差込み、楽しい内部空間を作るという提案です。蔵の暗を暮(クラ、クラ、クラシ)に組み込むというかなり個性的な提案です。個性的で魅力的な着想は審査委員を引きつけましたが、リアリティの面と外観に課題を感じました。 (豊永)


エントリーNo.24
広島県立福山工業高等学校

すまいの提案“鞆の浦の家”

監督/男性 選手/3年男子4名

鞆の浦が風光明美で歴史のある港町であることがよく理解できました。提案の住宅は個別にみるとよくデザインされているものの、この地域の風景に相応しい建築とは思えない点が敗因となりました。 (定行)

エントリーNo.25
徳島県立徳島科学技術高等学校

~自然と親しむミニマムな空間~(松の見える水辺のある暮らし)

監督/女性 選手/3年女子5名

徳島市はまちづくりの優れた歴史があります。本提案も地域性を活かし た提案でもあり、また模型造りなど力作であり評価できます。地域性の把握やコンセプトづくりも優れています。ここでは、建築計画についてもう一歩踏み込んで欲しかったところです。 (衛藤)


エントリーNo.26
愛媛県立松山工業高等学校

HOT もっと 湯家(ゆげ)

監督/男性 選手/3年男子1名

国内一の温泉地松山市道後町の高台に計画された温泉付きの住宅です。スキップフロアー、ウッドデッキなど、空間の変化をテーマとしていますが、そのことと湯家との関係、よその人も交流する場としの足湯の表現にもう一工夫が欲しいところです。 (豊永)

エントリーNo.27
高知県立宿毛工業高等学校

母なる海と家族の絆

監督/男性 選手/3年男子1名

自然豊かな海の美しさが伝わり、家族の想いも明らかにした好感の持てる図面に仕上がっています。海の魅力をもっと引き出せる提案であったならば、勝ち進めたでしょう。 (定行)


エントリーNo.28
大牟田高等学校

30年後の家 ~住宅のバリアフリー化を目指して~

監督/男性 選手/3年男子1名・女子1名

高齢化対策の提案である点、また住宅の設計をパースペクティブを駆使 して説明している点などの努力は評価できます。現在は、お年寄りとともにすべての人々が快適に暮らせるデザインが求められています。このような観点とともに、地域の暮らしをさらに一歩踏み込んで考えて欲しかったところです。 (衛藤)

エントリーNo.29
佐賀県立佐賀工業高等学校

「循環」佐賀の伝統的民家くど造りの再生

監督/女性 選手/3年男子3名・女子1名

くど造りについての解説はとてもためになりました。この伝統的な民家の再生に現代的な知恵が加わった提案がなされると期待しましたが、くど造りは姿を消し、継ぎはぎの提案になってしまったことがとても残念です。 (定行)


エントリーNo.30
長崎県立佐世保工業高等学校

九十九住む

監督/男性 選手/3年男子2名

九十九島の特性をとらえた建築デザイン、特に自然の中での住宅デザインは楽しめ、評価できたところです。現実には島との交通も課題であると思います。また、島の暮らしや環境との関連の中での建築デザインをもう一歩踏み込んで欲したったところです。 (衛藤)

エントリーNo.31
熊本県立球磨工業高等学校

春夏秋冬を感じる住宅

監督/男性1名・女性1名 選手/3年男子2名・女子2名

人吉球磨地域ならではの自然を生かした計画の提案です。球磨川の清流に面して、ラフティングなどもできるという敷地設定で、中庭を中心とした計画ですが、その中庭の効果や、バーを設けた目的、リアリティが気になりました。 (豊永)


エントリーNo.32
大分県立日田林工高等学校

「町屋祇園館」-地域の心をつなぐ祭り囃子-

監督/男性 選手/2年男子3名

日田祇園祭を通したまちづくりの視点は興味深く、住宅と一体とした町屋祇園館の提案は審査員を惹きつけるものでしたが、町屋の再生には単に広場を確保した程度で終わっているのが残念です。 (定行)

エントリーNo.33
宮崎県立日向工業高等学校

美々津に住んでみませんか?

監督/男性 選手/3年男子5名

美々津地域の特性をとらえ、伝統建築に街の内外からの住まい手を求める考えは評価できます。伝統的な建築が現代において見直されるのは全国的な傾向といえましょう。現実的な問題解決は必要ですが、ここでは集まって住まう建築のデザインも欲しかったところです。 (衛藤)


エントリーNo.34
鹿児島県立隼人工業高等学校

桜島と海が展望できる地域づくりのための家

監督/男性 選手/2年女子2名

地域の人々との交流と桜島への眺望、家族の趣味に配慮した提案です。吹き抜けのダイニングとテラスからの桜島への圧倒的な眺望が想像できます。テラスへのアプローチなど地域の人々との交流のあり方が気になりました。また、パース等もう少し書き込みが欲しいところです。 (豊永)