大分県は、大友宗麟の栄華の後、江戸時代には、8つの藩(中津、杵築、日出、府内、臼杵、佐伯、岡、森)と天領日田、宇佐神宮所領、他藩の飛び地などに分かれました。この小藩分立の歴史的背景から、県内各地には個性的な歴史的町並みが現存し、気質の面では、郷土意識が薄く、個人主義であると言われる反面、異なる文化への共感とホスピタリティーも培われてきました。開催地の別府市は、八湯と呼ぶ泉質と雰囲気を異にする8つの温泉群があり、源泉数と湧出量日本一の温泉地です。 多様性は、温泉にとどまりません。障がい者の自立生活を先導する「太陽の家」は開設から半世紀を過ぎました。また、人口に占める留学生の割合は全国の市区で最も高く、湯治客との交流に加え、さまざまな違いを越え、ともに暮らす多様な価値を共有する都市でもあります。
人口急減・超高齢化に直面し、地域が特徴を活かして持続的な社会を創生することが求められていると言われます。地域創生には、なによりもそれぞれの地域の人々がその地域のよさを認識することが肝要です。 当会の会員は、1980年代頃から県内各地で歴史的な町並みと建造物を保全し再生するまちづくり活動を熱心に進めてまいりました。これらの経験と全国の建築士の皆様の持つ多様な知恵を互いに交歓し、地域の魅力磨きのアイデアが沸騰する大会でありたいと考えています。大分県は、「おんせん県おおいた」の名にふさわしく県内各地に温泉地があり、自然公園面積は県土の約3割(全国6位)を占めるほど海・山の景勝地に恵まれ、その豊かな自然から授かる食材も豊富です。 また、国宝の富貴寺、宇佐神宮をはじめ建築の宝庫でもあります。大会主会場は、大分市出身の磯崎新氏設計による別府ビーコンプラザです。サブ会場は、逓信建築の先駆者吉田鉄郎氏の手になる1928年竣工の別府市公会堂です。 大会に集われる皆様が、「ひとづくり」「ものづくり」「まちづくり」に湧きあがり、おいしく、たのしく、きもちよく、多様性のおおいたをご堪能いただきたいと思っています。
第59回 建築士会全国大会「大分大会」のご案内(PDF)
●補足事項
(同伴者の登録費用、団体バス駐車場、空港バス、大会シャトルバス、エクスカーションについて)
■大会概要
■主なスケジュール
■大会式典・大交流会・記念展示・昼食
■記念講演
■全国ヘリテージマネージャ大会
・第4回全国HM大会
・ヘリテージマネージャ交流セッション
(パネル展示)
■交流セッション(大分県建築士会)
・木造建築フォーラム
・折り紙建築フォーラム
・足湯でまちづくりフォーラム
■交流セッション(女性・防災・街中・青年)
・女性委員会セッション
・防災まちづくり部会セッション
・福祉まちづくり部会セッション
・街中(空き家)まちづくり部会セッション
・青年委員会セッション
■交流セッション(環境・情報)
・環境部会セッション
・情報部会セッション
■交流セッション(相談・歴史)
・建築相談本部会セッション
・歴史まちづくり部会セッション
■地域交流見学会(エクスカーション)
・(A・B・C・D・E)各コース
■アクセス
■宿泊について
■参加申込みについて
■参加申込書
□第9回まちづくり賞発表会&公開選考会
(参加者募集)
■第59回建築士会全国大会大分大会セッション資料集 ダウンロード
【訂正とお詫び】
会誌「建築士」平成28年5月号に掲載いたしました第59回 建築士会全国大会「大分大会」へのいざないの地域交流見学会Eコース(26頁)の本文及び写真11に記載いたしました湯布院駅(大分県由布市湯布院町川北8-2)は由布院駅の間違いでした。訂正してお詫びいたします。